狭小地のアパートのプラン例

アパート建築

狭小地、と言われる土地があります。
狭くて小さい土地です。なかなか使いづらく活用がしにくいです。

また、その中にも間口が狭く奥行きが長い土地があります。
古くから「うなぎの寝床」などと呼ばれている、京都の古い町屋などで多く見かける地型です。

道路に面した敷地の間口が狭いと、多少広さがあっても土地をなかなか有効に使えません

そういう土地をお持ちのお客様から問い合わせを受けて
どうやったら上手に活用できるだろう?いうご相談を、過去にたくさん承ってまいりました。

土地の広さはそれほど小さくなくても
間口が狭いことが原因で、うまく利用できないまま、手つかずになっている土地は意外と多いものです。

今回は、そういったいわゆる間口の狭い狭小地」と言われる土地を活用する際の
プランニングの実例
をいくつかご紹介させていただきます。

私が建築のお手伝いを実際にさせていただいた例を(全く同じではありませんが)
参考にさせていただいております。

まずは、間口の狭い土地というのは
具体的にはどんな感じの土地をイメージしているか、という点からお話しさせていただきます。

間口の狭い土地とは

土地の形を説明するときに、道路に面している部分の幅を「間口といいます。
反対に、その間口」に対して直角に接している長さを「奥行きと呼んでいます。

間口の狭い土地とは、道路に面した長さに対して
奥行きの長さが、ずっとずっと大きい土地のことを指しています。

単に道路に面した長さが短いというだけではなくて、奥行きが長すぎて土地の形のバランスが悪い状態になっている土地なのです。

例えば、こんな感じです。

敷地はけっこう広いのですが、幅が狭く奥行きが長いので、プランニングが限られてきます
敷地の広さを生かしきるには、なかなか工夫が必要な土地なのです。

例えば駐車場などを計画してみると、こんな感じになります。

敷地の奥まで利用しようとすると、どうしても車が出入りするスペースが途中に必要になりますので
車を停められるスペースが思ったよりも取れません

敷地の広さのわりに車を停めるスペースがあまり取れない、ということは、
つまり、お金を取って貸せる部分の割合が低くなる、ということです。

土地の活用度を高くするには、どれだけ「お金を取って貸せる部分を多くするか」がポイントですので
間口の狭い土地の場合には、土地の活用度が低くなってしまう傾向があります。

では、住宅として活用した場合はどうでしょうか。

住宅として活用する場合、いちがいに活用度が低くなるとは言いきれないです。
なぜなら駐車場と違って、細長い住宅を作ることができますし
その細長い住宅の広さに応じた賃料を取ることができるからです。

具体的な事例を紹介させていただきます。

間口8mの土地で、単身向け4戸の案

細長い敷地のうち、すべてを駐車場として活用するのではなく、
奥の使いにくい部分を賃貸住宅として活用する案です。
おおまかなイメージはこんな感じです。

縦横の長さのバランスが悪い土地も、それぞれ半分ずつに区切って考える
比較的形の良い土地が縦に2つ並んでいるように
見えます。
そして、そのそれぞれの利用のしかたをさらに細かく分けていくと
こんな感じです。

半分はアパートを建築して合計4世帯、のこり半分はアパート入居者のための駐車場として4台
として活用する案
となります。

このアパートと駐車場を複合させるパターンは、
ただ単に駐車場として活用しても需要がない地域(駅や住宅地から遠い場所など)であっても
アパートを建てることによって駐車場の需要を生み出すことができるので
どちらも両立させるような活用のやりかたとして、使われたりしています。

詳細のプランニングは、例えばこんな感じです。

では、さらに間口が狭い土地でのプランニングはどんな感じなのでしょうか。
敷地の広さも、もっと狭い条件の場合で考えてみます。

もっと間口の狭い間口6m未満で、単身向け2戸のプラン

実際にご相談などで意外に多いのは、
間口が6mに満たない土地で、広さも20坪くらい、といった条件の場所のプランニングについて
いろいろ悩まれているケースだったりいたします。


たとえばこんな感じのお土地です。

この大きさだと駐車場にするにしても、なかなかうまく使いきれません
おそらく3台分くらいしか停められないかと思います。

でも住宅だと駐車場とちがって車路は要らないので、人の通路さえ取れれば活用できますから
うまく計画すれば有効に使えそうな大きさなのです。

建てられる上限の大きさは(地域にもよりますが)、多くの土地は敷地の広さの6割くらいまでですので、だいたいこれくらいとなります。


この大きさだと、あまり大きな建物は建てにくいかと思います。
頑張っても2戸までがおそらく限度でしょう。

そうなると先ほどのプランニングのように、共同の廊下や階段を設置するのは
少し無駄が多くなってしまうので
この場合は、重層長屋の形式のプランニングにするほうが有効に土地を使えそうです。
重層長屋とは何か?ということについては、こちらをご参照下さい)

イメージとしてはこんな感じです。

ただし、間口の狭い土地で南側道路の場合だと、
出入口を南側にしないといけないので、玄関を日当たりのよい南側に作らなくてはならず、
1階と2階の玄関が、両方とも南側に並んでしまう重層長屋のプランニングでは、
なかなか工夫が要ります。

たとえばこんな感じのプランニングになるかと思います。

1LDKのプランが、上下で2戸つくることができるかと思います。
あまり大きい建物はできませんが、駐車場で計画するよりは、敷地をめいっぱい使えるプランニングにはなるかと思います。

まとめ

  • 間口が狭く奥行きが長い土地は、敷地の利用度が低くなってしまう傾向があります
  • 奥行きが長い土地は、半分づつで利用計画を考えてみるとよいかも
  • 狭小地は、車庫よりも住宅で活用するほうが利用度が上がることがある

いままで実際にご相談の多かった、狭小地のプランニングについて
実際のご提案例をもとに、お話をさせていただきました。

間口が狭くても、敷地が大きくなくても
上手に活用すれば、土地はいくらでも活きるものだと思っています

あきらめずに、どうすれば土地がうまく活用できるか知恵を絞ってみてください。
ご参考にしていただけると幸いです。

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