土地活用は、誰に相談するのが正解か?(後編)

アパート建築

土地活用は誰に相談するのが正解なのでしょうか?

前編では住宅メーカーと建設会社や、不動産会社などを相談相手にした場合のお話をさせて頂きました。

後編でも引き続き、相談相手としてよくあげられる専門家についてお話を続けます。
後編は、銀行税理士さんです。

今回もやはり私の独断と偏見が含まれております。
各業界の皆さま方におかれましては、怒らずにどうかご容赦のほどお願い申し上げます。

銀行に相談する

建設の会社で営業をしていると、
銀行さん経由で土地活用の相談を受けることがけっこうあります

とはいっても、土地の活用といった金融業界とは畑違いの相談を、いきなり銀行に持ちかける土地オーナーさんは少ないのですが、
たとえばご相続にそなえて財産を引き継ぐご相談をされたり、
実際にご相続が発生して財産を引き継がれたりしたときに銀行が関わってくるケースがあります。
そのタイミングで土地活用について、銀行に相談されるオーナー様は多くおられます。

彼らはお金についての専門家ですので、
土地も含めたすべての資産、財産の活用や運用の相談に乗ってくれます。

不動産業者とは違い、土地だけではなく現金の投資や運用、保険の活用など
財産全般についての専門家として相談の窓口になれますので、
さらに幅広い視点での財産運用の提案をしてくれる、心強いプロフェッショナルだと思います。

そして土地活用についても、多くの金融機関は「パートナーシップ会社」とよばれる
業務提携を結んだ建設会社とつながりがあります。

投資や保険とちがって、専門外となる土地活用相談であっても
ビジネスマッチング」と称して、有名な住宅メーカーや地元の建設会社さんなどを紹介してくれます
もちろん、その紹介先企業からの手数料が入る契約を結んでおられるからです。

さらに土地活用の提案の結果、アパート建築をするとなると
こんどはその建築資金を融資するといった、本来の銀行のビジネスも行ってこられます。

トータルでの資産運用の相談をするのなら、
銀行は最も幅広い相談相手になれるパートナーでしょう。

そんなオールマイティな相談相手の銀行さんでも、少し手薄な部分があるのも事実です。

それは、彼らは財産をたくさん持っている相手先をより優先して相談に乗る傾向がある、
という点です。

もちろん財産の大小にかかわらず銀行は相談には乗ってくれるのですが、
過去の私の経験だけで言うと、その相談の内容の親切さや密度は
相手の財産状況によってずいぶん差がありました。
平たくいうと、さほど財産背景の大きくない人に対しては冷淡だな、と感じたことがあります。

たとえば私が仕事でアパート提案を行ったお客様が財産家の方だったときは、
銀行さんがどこから聞きつけられたのか、オーナー様宅でいつのまにか同席しておられ
融資の勧誘をしてこられたりしたことがありました。

いっぽう、私が普通のサラリーマンさん(年収が少し低めの方)から相談を受けて、
小規模なご実家の空き家の建て替えの融資の相談にいったときは、
ちょっと消極的で、いつまでたっても返事すらない銀行さんもありました。

大手の都銀さんなどは「お客様の財産総額が〇千万円以上を目線としておりますので難しいです」
と、きっぱり言い切られたこともあります。

※もちろん、そうではない親切な金融機関のご担当もたくさんおられました。
その方々には今でも本当に感謝しています。

銀行さんは資産運用のプロフェッショナルであることは間違いありません。
注意点としては、その資産のボリュームしだいで対応に差があるかもしれない、
という覚悟は必要だという点です。

税理士さんに相談する

土地活用のご検討がある程度進んできたときに、
お客様から「では、この内容でいったん税理士に相談してみます」
と言われるケースはよくあります。

もともとビジネスをしておられる方や、不動産収入がある方などは
毎年の確定申告をお願いしている顧問税理士さんがいらっしゃるケースも少なくありません。
他にも、相続税の心配があるお客様などは個別に相続対策の相談をした先生がおられたりして
土地活用のご相談相手として、税理士さんはよく登場されます。

なぜ税理士さんはそれほどまでに相談相手としてえらばれているのでしょうか。

それは第一に、いままで登場した多くの相談相手とちがって
税理士資格という簡単には手に入れることのない国家資格と、特殊な技能を持っておられるからです。
正真正銘の専門家で、たいていは「先生」と呼ばれています。

また、毎年の確定申告や経営の決算を見て頂いている先生だとすると
ちょっとした税務的なアドバイスや、経営について役に立つ情報を頂いたりして
日ごろから相談相手として頼りにされておられます
まさにかかりつけのお医者さんのような立ち位置におられる税理士さんも多いのです。

なので土地活用という、個人にとっても法人にとっても
ある種ビジネスとしての意味合いも含まれてくる案件の相談となると、
お客様の個別事情をよくご存じな税理士さんのアドバイスは大変貴重
とても役に立つものだと思います。

税理士さんのアドバイスの視点は、単なる損得についてだけではなく
顧客の財産の額や収入、ご相続も考慮したときの将来的な見通しなどを見据えておられ
いろいろな角度からメリットやデメリットを考慮した提案を下さる先生もおられます。

まさに国家資格の名に恥じない知識の宝庫であり、公正な立場からの的確なアドバイスをもらえる
申し分のないアドバイザーだといえる
でしょう。

なので、そんな優秀なアドバイザーである税理士さんにお客様が相談に行かれたあと
今回のアパート建築は断念します税理士の先生からストップがかかりました
などと言われたりすると、建設会社の営業としては後ろから頭を殴られたような衝撃を受けます。

税理士の先生は良かれと思ってアドバイスをして下さっているのですが、
いままで慎重に検討を重ねて提案してきた身としては、あまりのことに言葉を失ってしまいます。
税理士の先生にストップをかけたその理由を尋ねたりしたこともあるのですが
そのとき感じたのは、土地活用の実態についてあまりにも知識の浅い先生方が多いということです。

税理士の先生が土地活用にストップをかける理由として、
賃貸してもそのうち借り手がいなくなる」とか、「近隣のアパートは空室だらけで困っている
など、一見もっともらしい不安要素を持ち出してこられます。

ただ、税理士の先生はあくまで税務と経理の専門家であって、
地元の賃貸ニーズ不動産ビジネスについては、その方面のプロである私たちからみれば
それほどの深い知識をお持ちではない、というふうに感じています。

実際、たしかに空室だらけのアパートをそのまま放置している大家さんや、
空車だらけの駐車場オーナーさんもたくさんおられますが
リノベーションしたり外装をきれいにしたり、空車のガレージをコインパーキングに転用したりして、一生懸命に経営努力をすることで満室を続けているオーナーさんもおられます。

土地の有効活用をして、失敗しているオーナーさんばかりではなく
頑張って成功させているオーナーさんがたくさんいることも事実なのです

たとえ税理士の先生の税務や経理についての知識が豊富であっても、
専門外のことについては基本的には素人と大差ない、と思っています。
もし、専門から外れた事について憶測でアドバイスをされるようでしたら、
そのアドバイスについては、慎重に聞かれておくことをお勧めします。

まとめ

  • 土地活用の情報を引き出せるのは住宅会社 建設一択なら最適な相談相手
  • 幅広い活用を求めるなら不動産会社 情報量とネットワークの広さは重要
  • 資産運用全体での相談を望むなら銀行がベスト 選ぶなら誠実なパートナー
  • 税理士さんは信頼のおける公平な専門家 奥の深い税務の世界での第一人者

それで、結局のところ
土地活用は誰に相談するのが正解か?という問いに対しての答えとしては
なにが正しいのでしょうか。

ここまで全部読んでいただいた方はお気づきかもしれません。

どの専門家も、どのプロフェッショナルも
皆さんご自分のビジネスの道をまっすぐに歩んでおられるだけで、
相談相手としてすべてを兼ね備えた、土地活用の専門家という職業は存在しないのです。

そのなかで今回登場した相談相手の特徴や、そのビジネスの目的をよく覚えておいてください。
そして相談相手となるプロたちの目的を念頭に置きながら、ご自身の目的やご事情に応じて
相手を上手に利用して情報やノウハウを引き出し、その都度うまく使い分けていくこと
相談のやり方としては最適なのだと思っています。

今回はあまり答えになっていなかったかもしれません。すみません。
お伝えしたことが、少しでも今後の皆さまのお役に立つことを祈っております。

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